カレー探偵、やみちゃんです。
『カレー探偵事務所』 開設9周年記念事業
◆◆ カレー遠征 2018 夏
『やみちゃん、光輝く島へ往く!』 編
第24話
「シャン君、晩ご飯なんだけど、、どこか良い店を知ってる?」
・・キャンディマーケットで買い物などを済ませると晩ご飯の時間。
できればキャンディの下町、観光客なんか誰一人いないディープで穴場のキャンディっ子が集う食堂がいいな。
シャン「それなら心当たりありますよ。 良い店を知っています、sir」
これまでは事前に下調べした自分が行きたい店を指定して食事を摂っていたのだが、たまにはシャン君にお任せしてみよう。
まだ知られていない意外な名店に出会えるかもしれないし。
観光客向けの店はちょっと食傷気味にもなっていたし。
はたしてどんなディープスポットに連れて行ってもらえるのだろうとワクワクしながら到着したのがここ、「キャンディアン・アーツ」という店。
・・って、これのどこが地元民しかいない下町の食堂なのさ?
もうね、僕がリクエストしたのは、この真逆の雰囲気の店だよ!
黒服着たイケメン店員がこまめに巡回してくるのはありがたいんだけど、、これってデートのときに使うようなレストランじゃん?
でもシャン君の「どう? 素敵でしょう? sir」という得意顔を見ると、別の店に連れて行けなんて言葉は飲み込むしかなかった。
メニューは全部英語表記。
しかも、スリランカ料理以外にもステーキやら中国料理もある。
スリランカンを対象(メインターゲット)とした店でないことは明白。
価格帯も超高級とはいわないが、下町では200LKRで腹いっぱいになれることから考えても充分に高級店の類に入るだろう。
とりあえずスリランカ料理のページからベジを。
【スリランカン・ベジタリアン・ライス&カリー】でいいや。
ガラス張りの向こうに素敵な景色が広がっていた。
”キャンディ”はシンハラ語で「山」を意味する「カンダ」が西洋人に誤って伝えられたことに由来する名前らしい。
その名の通り緑豊かな山山が街を取り囲んでいるのだった。
スリランカの日暮れ時にはすべてが蒼く染まる瞬間があり、誰もが無言になって風景を眺め一日に感謝するかのように思われた。
【スリランカン・ベジタリアン・ライス&カリー】 900LKR(=600円)
一番安くてシンプルで胃に優しそうなメニューを頼んだつもりだったが、、このボリュームと内容には驚かされた。
なお、ビュッフェスタイルではないが、事実上のお代わり自由だというから二度驚かされる。
(※スタッフが何度も料理のお代わりが必要か訊きに来た)
料理は別盛りで、自分でライスに乗せてミキシングする。
【ビーツのカリー】だけでこの山盛り。
味は優しく、新鮮。
【キャンディアン・アッチャール】の酸味が良いアクセントに。
【マンニョッカ(キャッサバ芋)のカリー】はホクホクで、やや辛口。
なんといってもこの量。
胃の中の膨張っぷりは半端なかった。
定番の【アラボディ】まであり、芋の摂取量が限界値超え。
芋をおかずに芋を喰う、状態。
いずれも優しく、癒された。
【パリップ】は豆の原形がなくなっているしココナッツミルク感が強めのもの。
ライスはサンバではなくバスマティだった。
(※スタッフに確認済み)
普通にどれも標準以上の出来。
下町の濃い目の味付けに比べて食べやすいし、健康的な料理。
塩と唐辛子が気にならない。
平成の今をいきる日本人の僕に向いている。
ノンベジも食べてみたくなった。
きれいに盛り付けた例。
(撮影用の)ハンディ照明装置がないと手元はこんな感じで薄暗い。
とにかくムーディな雰囲気なのだ。
対面に”エア彼女”を妄想しつつ、独り言をしゃべりながら粛粛とディナー活動。
***
帰り際、シャン君が現れて、「この店はどうでしたか? sir」。
「ああ、景色も素晴らしいし、料理も大変美味しかった。 良い店を紹介してくれてありがとう、シャン君!」
ちなみに、シャン君は僕と食卓を共にすることはなく、僕が食事している間は車内で待っていることがほとんど。
チープな店で食べるときだけ彼も入店し、離れた席に座って食事をしていた。
次回予告
「スパイスガーデンでスパイスのお勉強活動!」
***
※富山県のカレー界について22ページも取り上げられています。
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