カレー探偵、やみちゃんです。
春になって遠征の虫がウズウズ騒ぎ出したので大名古屋にカレー遠征してきました。
◆◆ カレー遠征 2018 春
大名古屋 編(カレーパーティとスリフェスと私)
https://ameblo.jp/yamikomon/entry-12370553549.html
安城から豊田市に移動した香月師匠と私は、2017年7月に突如オープンしたハラール対応のムスリム食堂へと移動。
高く掲げられた看板には「パキスタン、日本、インド、スリランカ、インドネシア、トルコ」の国旗が明示されていた。
この手の店においてメニューと看板とネットで”店名”の表記がバラバラなことはよくあること。
いちいち気にしない。
※上記看板では「スター・ハラル”インド”レストラン」になっている。
・外観
「スター・ハラルレストラン」
(愛知県豊田市大島町錦39-1 豊田柴田工業ビルD)
この立地は郊外といってもよいと思うが、なんとなくどこかで見たことがある外観だなと思ったら、2016年に調査した「アジアンダイニング&カフェDeep」(愛知県稲沢市)に似ていることに気がついた。
・店内風景
例によって内装はシンプル。
オーナーの友人だという常連の日本人男性が暇そうにスタッフと談義していた。
・メニュー(抜粋)
面白いのは、メニューにかなり充実したインドネシア料理が載っていること。
これは安城市の「マディナハラールレストラン」や「アジアンレストラン」でも感じたことだが、地域柄、スタッフや客人にインドネシア人の若者が多いのだ。
この「スター・ハラル」においてもシェフの1人は見るからにインドネシア人だった。
それゆえ、2ページにも渡って彼らをもてなす料理が揃えられている。
実際にちょうど店内にはティラピアの【イカンリチャ】(※素揚げした魚にスパイシーなソースをかけた料理)を食べているインドネシア人男子がいた。
かと思えば、【ケララチキン】もあったり、、
ザ・パキスタンなイメージの【ネハリ(ニハリ)カレー】、【パヤカレー】、【ハリム(ハリーム)】まである。
なかなか節操が無い。
(でも気にしない)
ところで、メニューには、
・バターチキンマサラ 880円
・チキンティッカマサラ 890円
・ムルグマカニ 990円
という、似た料理(※バターを多用する濃厚クリーミィなチキンカレー)が並んでいて値段も微妙に違うのだが、シェフはどのように作り分けているのか興味深かった。
・チキンムグライ 950円
というものもあるし。
(これだって似たようなものが出てきそう、といったら乱暴かな?)
まあ、気にしない。
ゴゴゴゴゴ・・・
「毎日、いつだって【ハリーム】があるなんて凄いじゃない」
・・そういう理由もあるが、私はいつだってハリーマー(※ハリーム好き)なんです的精神もあってオーダーしてみた。
オーダー時に確認したところ、ビーフのハリームとのこと。
色は全体的に黄色が強め、いわゆる”黄土色”をしていた。
トッピングは正体不明の細かく刻んだ葉。
これは見た目だけの飾りであり、できればフライドオニオン、針生姜が欲しいところ。
(※さらには味変用のライムかレモンも)
ポタージュのような柔らかさで、色から推測するにムングダールとマスールダールが主体なのだろう。
(ハリームに入れることが多い)大麦は使っているような感じがしなかったが、米粒は見られた。
また、ビーフは小さな塊でポコポコと残っており、繊維状にはなっていなかった。
(※経験的には、ベンガル(バングラ)人にはこのようにあえて肉片を残すシェフが少なからずいる)
ベースのどろどろに肉が溶けきっていない分、具材(ビーフ)は具材、ベースのどろどろ(ダールミックス)はベースのどろどろ、といった具合に味に一体感(まとまり)が無いのは評価が分かれるところかもしれない。
個人的にはこれはハリームではなく、”ハリームっぽい別の料理”と感じられた。
(※味は悪くないにせよ)
ところで、【ハリーム】作りにおいて特に絶対的なプロトコルというものはない。
肉を最初から豆と一緒に煮崩して完全ミキシングするシェフもいれば、ダール部分とビーフ部分を別別の鍋に準備しておいて、後からミキシングするシェフもいる。
この店の場合はきっと後者なのだろう。
最初からハリームの”完全体”を作ってしまうと潰しが利かず、(ハリームの)オーダーが少ない日には大量の在庫が残ることになる。
そこでダールとビーフを別別に準備しておけば、仮にハリームの注文がなくてもそれぞれ別の料理に転用できるというわけだ。
運用上の工夫と捉えたい。
メニューにはロティはあるものの、チャパティは無かった。
そこでお願いしてみるとすんなりチャパティOK。
私たちはいつだってチャパティ派。
イミズスタン(富山県射水市)であればサルビスが当たり前のドリンクも、ここでは別料金。
それはまだ良いのだが、【アイスコーヒー】の薄いこと、薄いこと。
なんというか、水で30倍に薄めたような味。
(※誇張でもなんでもなく、ガチ)
向こう側が透き通って見えたほど。
しかもアイスコーヒーなのに生ぬるい。
あな恐ろしや、”人肌のぬくもり”をもつ冷コー(レイコー)。
これは返金して欲しいレベル。
(※まあ、しなかったけど)
以上、
なかなか突っ込みどころ満載の面白い店だった。
食事が終わって退店する際に、店のオーナー氏(※顔出しNG)がいたのでご挨拶。
パキスタン出身で来日20年、日本語ペラペラの同氏は、中古自動車業を営んでいるという。
(※最近はドバイ向けに輸出することが多いらしい)
彼が2階の食材店を見せてくれるというので覗いてみた。
スパイス、豆、米。
インドネシア食材も目立つ。
・冷凍ビーフ
群馬県の「AMIN」(※過去の随筆にて調査報告済み)製のビーフもあった。
冷凍食材も含め、狭いながらもなかなかの品揃え。
・オートミール
社長と【ハリッサ】(※)の調理法について談義していたら、流れでこれを買うことになった。
・・さて、どうしよう。
※ハリッサ・・・ハリームに似た料理だが、オートミール(ダリヤ)を加えて煮込むのが特徴。
***
STAR HALAL RESTAURANT (インドカレー / 三河八橋駅、若林駅、知立駅)
昼総合点-
***
※富山県のカレー界について22ページも取り上げられています。
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